旧PROMINENCE3年 和訳[303]

【プロミネンス3年】Lesson19/iPS【和訳】

このページではプロミネンス・コミュニケーション英語3年/Leeson19【iPS】の和訳を載せていますが、学校で習う表現と異なる場合がありますので、参考程度に見てください。

【PROMINENCE3】Lesson19/iPS【和訳】

Part1

体が自然に取り換えることのできない細胞の死に、多くの病気が関係しています。

心臓発作の場合のように細胞死は突然、起こることがあります。

アルツハイマー病の場合のようにゆっくりと、休みなく進行することもあります。

再生可能エネルギーと同じような役割を体の内部で果たす幹細胞が大いに有望なのは、幹細胞が病気のせいで失った細胞を取り換えられるからです。



Part2

1つの胚が卵割を進め、そうして細かくなった細胞が繰り返し増殖することによって、人の体が作られます。

18年くらい経つと、人は200種を超え、全部で60兆個にまで達する分化した細胞を持つことになります。

しかし、最終的に、細胞はうまく分裂する能力を失なってしまいます。

Part3

一度、どの細胞も神経細胞や骨細胞のような分化した細胞に変わってしまうと、他の種類の細胞には分化しません。

可能性を持つある解決策が、次のような素朴な疑問を発した日本の研究者チームから出されました。

分化した細胞を胚性幹細胞(ES細胞)に戻すことは可能なのだろうか、あるいは少なくとも、胚性幹細胞と同じような優れた特性を持つ細胞に戻すことは可能なのだろうか?

そうした細胞がどのようにふるまい、どのように見えるのか(→分化した細胞の機能と形態)を決めるのは、まさしくどの細胞も持っている遺伝子そのものなのです。

体内の分化した細胞と胚性幹細胞のうちのすべてがまったく同じ一遺伝子対を共有している一方で、それぞれの種類の細胞の内部で相容れない遺伝子のスイッチがオンになるのです。

言い換えると、ある特定の遺伝子のスイッチがオンになり、他の遺伝子のスイッチがオフになるという仕組みで、胚性幹細胞は分化した細胞に変わるのです。



Part4

2006年、山中伸弥博士の率いる研究者グループは、ある決まった種類の細胞で、その細胞のどの遺伝子のスイッチがオンになり、どのスイッチがオフになるのかを決めることができる、強力で比較的新しい技術を使いました。

胚性幹細胞と分化した細胞を研究するためにこの技術を使って、山中博士のチームは、胚性幹細胞の中でだけスイッチがオンになり、分化した細胞の中ではスイッチがオンにならない少数の遺伝子をマウスの中で特定しました。

Part5

2007年後半、山中博士のグループとアメリカのチームは、人の皮膚の細胞にある山中ファクターと呼ばれるこうした遺伝子のうちの4つのスイッチをオンにすることが、そうした細胞が胚性幹細胞のような細胞に逆戻りする現象を引き起こすことを示しました。

こうした初期化の過程を通して作られる新しい細胞は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)と名付けられました。

胚性幹細胞とまったく同じように、iPS細胞は胚盤細胞を除いて、どのようなタイプの分化した細胞にでも変化でき、際限なく自己を複製できます。

山中博士は2012年、この研究によりノーベル生理学・医学賞を受賞しました。



Part6

この新しい技術は再生医療の分野のような、いろいろな医学への応用の可能性を持っています。

遺伝子的に同一で、自分自身の失われて久しい胚性幹細胞が持っていたすべての潜在能力を持つ幹細胞を作りだすことが、今では理論的に可能です。

さらに、iPS細胞に変化した成熟した細胞は、皮膚の生検から、あるいは抜け落ちた髪の毛からでさえも簡単に手に入れられます。

もしiPS細胞を望み通りの分化した細胞に変化できれば、組織を失ったり、脊髄の損傷に苦しんでいる人たちも、自分が利用できる新しい種類の治療を持つことになるでしょう。

究極の目標は、臓器全体を再生することです。

Part7

ワクワクさせるものではありますが、この大躍進は人のiPS細胞療法が、すぐそこまでやって来ていることを意味しているわけではありません。

人の治療への実際の応用の前に待ち受けている課題がいくつかあります。

再生された細胞の悪性腫瘍化(→再生細胞がガン化しやすいこと)は、そうした課題の1つです。

さらには、再生医療を人の複製に利用することに関して、いろいろな関連する倫理的・社会的な問題があります。

もし命を伸ばすことができるなら、どのようにして生きることになるのかについても、私たちは真剣に考えなければいけません。