ジーニアス3年 和訳[310]

【ジーニアス3年】Lesson2/Finding Flow【和訳】

このページではジーニアス・コミュニケーション英語3年/Leeson2【Finding Flow】の和訳を載せていますが、学校で習う表現と異なる場合がありますので、参考程度に見てください。

【Genius3】Lesson2/Finding Flow【和訳】

Section1

毎日の生活で、私たちの注意が全部、たった1つのことに向けられるというのはまれです。

普通は、私たちの頭の中は、いろんな考えで満たされています。

例えば、働いているときには、私の注意は集中するかもしれません。

集中した考えを必要とする、やらなければいけない仕事を、上司が与えたからです。

しかし、こうした特定の仕事は、私が通常、やってみたいと思っているものではありませんから、私は自分の内面から、それほど強く動機づけされているのではありません。

それと同時に、十代の息子の風変わりな行動を心配する気持ちによって乱されます。

そんなわけで、私の頭の一部は仕事に集中している一方で、完全に仕事に没頭しているわけではありません。

私の頭が完全な混沌状態にあるのではなく、意識の中にかなりの量の混沌があるのです―考えも情緒も意思もハッキリしてきて、それから、消えていき、相反する衝動を生み出し、私の注意を異なった方向に引っぱっていくのです。

矛盾する願望と意思と考えが、意識の中で互いに激しくぶつかり合い、そして、私たちは、こうした矛盾するものをまとめておけなくなります。



Section2

しかし、ここでいくつか他の場合もじっくり考えてみましょう。

例えば、斜面をスキーで滑っていて、体の動きと、スキー板の位置と、ヒューヒュー音を立てて顔を通り過ぎていく空気と、走り去っていく雪に包まれた木々に、すべての注意が集中しているシーンを想像してみましょう。

意識には葛藤したり、矛盾を起こしたりする余地はありません。

滑りは完璧ですから、望むことと言ったら、完璧な滑りが可能な今の状態が永遠に続き、自分自身がこの経験の中に完全に没頭していられることだけです。



Section3

もしスキーをすることが、君にはあまり大きな意味を持っていないなら、この短いシーンの代わりに、ご自分の好きな活動を使ってください。

聖歌隊で歌うのもアリですし、踊りもアリですし、いい本を読むのもアリです。

あるいは、仕事が大好きなら、複雑な外科手術や細かい商談に没頭しているときもアリです。

こうした瞬間に共通しているのは、意識が経験で満たされているということです。

そして、こうした経験はお互いに調和しているのです。

毎日の生活であまりにもよく起こることとは逆に、このような瞬間に私たちが感じるもの、望むもの、考えるものは調和しているのです。



Section4

こうした特別な瞬間は、私がフロー体験と呼ぶものです。

「フロー(流れ)」という隠喩は、自分の人生で一番素晴らしいものとして際立っている瞬間に感じる、努力のいらない行動という感覚を言い表すために、多くの人が使っているたとえです。

スポーツ選手は、この状態を「ゾーンに入る」と表現しますし、画家や音楽家は「芸術的恍惚状態」と表現します。

スポーツ選手、画家、音楽家はフローに到達するとき、とても違ったことを行いますが、フロー体験を言い表す方法は著しく似通っています。

Section5

フローは、適切な反応を必要とする一連の明確な目標に、人が直面するときに、起こる傾向があります。

チェスやテニスのようなゲームでは、フローに入るのは簡単です。

こうしたゲームには、プレーヤーが何をなすべきか、どのようになすべきかと疑問に思わないで行動することを可能にしてくれる、行動への目標と規則があるからです。

普通の生活とは対照的に、フロー活動は、明確で矛盾しない目標に集中することを人に許してくれます。



Section6

フロー活動のもう一つの特徴は、フロー活動がすぐにフィードバックを与えてくれるということです。

ゲームの1つひとつの動きの後で、自分の立場を改善してきているのかどうかがわかるのです。

一歩ずつ、登山家は自分が少しずつ登ってきていることがわかります。

職場や家庭では、どのようにしているのかに関して何も手がかりがないままで、長い間、やっていくのかもしれませんが、一方、フロー状態のときには、たいてわかるのです。

Section7

人の能力が、ギリギリ何とかこなせるくらいの課題を克服することに十分、関わっているときに、フローは起こる傾向があります。

最上の経験は、人の行動する能力と行動のために利用できるチャンスの間のちょうどいいバランスに、たいていの場合、関係しています。(図1参照)



Section8

もし課題が難しすぎる場合には、人は欲求不満になり、それから、困ってしまい、結果的に不安になります。

もし課題がその人の能力に比べて低すぎる場合には、人はリラックスして、それから退屈になります。

もし課題と能力の両方が低いと感じられれば、人は感動を覚えなくなり始めます。

しかし、高い課題が高い能力とうまく釣り合うと、そのときには、普段の生活から離れ、フローを引き起こす深い関わり合いが、起こる可能性が高いのです。

フロー体験は、こうした退屈な背景に対して強烈な生きていることのきらめきを与えてくれます。

Section9

目標がはっきりしていて、フィードバックが適切で、課題と能力がうまく調和しているときには、注意は秩序だったものになり、十分に(行動の対象に)向けられたものになります。

心的なエネルギーへの全要求のために、フロー状態にある人は完全に集中しています。

心を乱す考えや無関係な感情のための余地は、意識の中にはまったくありません。

人が持つ時間の感覚はゆがめられて、時間は分で過ぎ去るように思えます(1時間が1分のように短く感じられます)。



Section10

図1のグラフは、なぜフローが個人の成長をもたらすのか、その理由を示していると解釈することもできます。

ある人がグラフで「覚醒」という印が付けられた領域にいると仮定してみましょう。

この状態は、そこにいてよくない状態ではありません。

覚醒状態では、人は心理的に集中し、活動的で、没頭している感じがします。

しかし、それほど強いわけではなく、愉快なわけでもなく、コントロールできているわけでもありません。

人はどのようにすれば、もっと楽しいフロー状態に到達できるのでしょうか?

答えは明らかです。新しい能力を身につけることで可能になります。

ところで、「制御」とラベルが張ってある領域をご覧ください。

この制御されている状態も、人が幸福や、力強さや、満足を感じる経験の肯定的な状態です。

しかし、人は、集中が途切れがちで、没頭は薄れがちになり、今やっていることは大切だという感覚も失いがちです。

それでは、人はどのようにしてフローを達成するのでしょうか?

課題を増やすことで可能になります。先に述べたように、覚醒と制御は、学習にとってとても大切な状態です。

他の状態は、もっと好ましくないものです。例えば、人が不安や心配を抱えていると、フローへと続く段階は遠すぎるように思えて、人は何とかうまくやってやろうと努力する代わりに、より少なく挑発的な状態に引き下がります。



Section11

上で述べたように、フロー体験は学習に対する、すなわち、課題と能力に関する新しいレベルに到達することに対する磁石の働きをします。

フロー活動の最中には、人は自分自身をより高いレベルの遂行能力に押し上げます。

したがって、明確な目標と、即座のフィードバックと、課題が、できるけたくさん毎日の生活の一定の部分になっている状態を確実にすることによって(したがって、明確な目標をもって、すぐにフィードバックできる状態を保ち、適切な難易度の課題をこなしていくようにすることで、毎日の暮らしの中の繰り返される部分に、できるだけたくさんフローを引き起こさせてくれるこうした3つの要素(明確な目標と、即座のフィードバックと、課題)を確保することによって)、生活の質を向上させることが可能です。