旧CROWN 3年 和訳[305]

【クラウン3年】Lesson2/Design for Whom?【和訳】

このページでは高校クラウン・コミュニケーション英語3年/Leeson2【Design for Whom?】の和訳を載せていますが、学校で習う表現と異なる場合がありますので、参考程度に見てください。

【CROWN3】Lesson2/Design for Whom?【和訳】

Before You Read
私たちがあって当たり前だと思っているもの―例えば、安全な食べ物、安全な水、便利な交通網、しっかりした家―のほとんどを、世界の人口の90%の人たちは、絶対に買うことができません。こうしたもののうちのほとんどは、ただ単に値段が高すぎるのです。今では、「なぜ、私たちは一番豊かな10%の人たちのためだけにモノを作っているのだろう?」と問いかけ始めているデザイナーもいます。

世界の人口の大多数を占める他の90%の人たちにとって良いデザインとは何なのでしょうか?あなたたちは、いいアイディアをどのようにして思いつくのでしょうか?まず第1に、問題から始めましょう。次に、地元の素材を使って、簡単に安上がりに作ることのできる解決策を考えましょう。

例えば、次の問題についてはどうでしょうか?世界中で何百万人もの人が毎日、川や井戸から自分の家まで、頭の上で水の入ったかめのバランスを取りながら、数キロメートル、水を運ばなければいけません。解決するアイディアはあるのでしょうか?



Section1

90%の人のためにデザインするということは、その地域の材料を使って、簡単に作れるものを作るということを意味します。

添付の写真は、こうしたデザインのうちのいくつかを示しています。

●写真のデジタルドラムは、ありふれた道具を使って、ウガンダの自動車修理店で組み立てられました。

そのままにしておけばたいていは捨てられるだけの古い石油用ドラム缶からできています。2台のコンピューターを持っています。

学校の生徒たちに大人気です。

●タンザニアでは、ほとんどの人が電気のない暮らしをしています。

でも、国民の3分の1が携帯電話を使っています。

この写真の自転車の発電機は、携帯を充電するには十分強力です。

ヘッドライトに電気を供給する、普通の自転車の発電機とまったく同じです。

これは、人々に本当に役立つものをもたらしてくれる、簡単で作りやすいデザインの1例です。

●貧しい人たちにとって大きな問題の1つは、冷蔵庫がない場合に、暑い気温の中で食べ物を新鮮に保存することです。

ナイジェリアで作られた、この写真のポット・イン・ポットは、多くのアフリカの人たちのためにそうした問題を解決してくれます。

2つのポットの間に湿った砂を入れると、水分が蒸発して、この小さいポットの中にある食べ物を冷やすのです。

●マラリアは、世界中で何百万人も殺している病気です。

アフリカでは他のどんな病気よりもたくさんの子供を死に至らしめています。

マラリアを撲滅する簡単でとても効果的なデザインは、殺虫成分を処理された、この写真の蚊帳です。

これはアフリカ、南米、アジアの至る所で広く使われています。

●世界中の貧しい人が直面する一番大きな問題の1つは、安全な飲み水を見つけることです。

ガーナ、ナイジェリア、パキスタン、ウガンダで使われているライフ・ストローは、どんな水でも飲み水に変えてくれます。

たくさんの病気に対して効果があります。

Section2

90%の人たちの暮らしを少しだけ楽に、ちょっとだけ快適にしてくれるこうしたデザインに加えて、人々が貧困から抜け出すのに実際に役立つデザインもあります。

貧困から努力して徐々に抜け出すには、何が必要なのでしょうか?

一番大切なことは、富を蓄積する方法を見つけることです。

とっても貧しいときに、どのようにして富を蓄積することができるのでしょうか?

1つの方法は生産性を上げることです。

作物の収穫量を増やすことによって生産性を上げるために、農家の人たちが灌漑かんがいを使えるように手助けしようとするデザイナーもいます。

従来からある灌漑システムは、農地全体に大量の水を注ぎ、生産性を上げます。

しかし、この方法は90%の大半の人にとって使うのには不向きです。

このシステムを作るのは値段が高すぎますし、この方法は水を使いすぎます。

貧しい農家の人たちには、従来型の灌漑システムを買うだけの十分なお金は絶対にありません。

それだけではなく、水も十分にはありません。

発展途上国では水は乏しい資源なのです。

フリカとインドの貧しい農家の人たちに役立っている1つの方法は滴下灌漑法です。

これは1つひとつの作物に水を運んであげるために小さなパイプを使います。

大規模な滴下灌漑法が、イスラエルやヨルダンのような国々でうまく使われています。

従来型の灌漑システムよりずっと安上がりです。

とは言っても、依然として、1日2ドルで暮らそうとしている27億人にとっては高すぎます。

この人たちには小規模なシステムが必要です。

真の滴下灌漑システムは、狭い区画の土地のためにデザインされていて、3ドルしかかかりません。

この3ドルのシステムは、インドのいろんな場所の農家の人たちに使われています。

1人のインドの農夫は、今では、乾季には以前より7倍近くも多くかせげると言います。

滴下灌漑法は、生産性と収入を増やすことによって、人々が貧困から努力して徐々に抜け出すことに役立っています。



Section3

を蓄積するもう1つの方法は、自分自身の家を持つことです。

(家があれば)市場で売ることができたり、銀行から融資を受けるために(担保として)使うことができます。

1日2ドルで暮らす農村の人たちの大半は、実は、自分自身の家を持っている、と知ると驚くかもしれません。

しかし、こうした「家」は、細い木切れで出来ていて、土間が土で出来ている質素な雨風をしのぐだけの場所なのが普通です。

市場価値はまったくありません。誰も買おうとはしません。

しこうした木と土の家がもっと丈夫に作られていたとすると、家には価値が出てくることでしょう。

砂袋で(家を)作るという1つの考えがあります。

砂袋は木や土よりも長持ちし、レンガやコンクリートブロックよりもずっと安上がりで丈夫なのです。

もう1つの代替案はエコレンガです。これは、牛のウンチと土で出来ていて、普通のレンガより軽くて丈夫です。

は、「何がいいデザインなのか?」という問いに私たちはどのように答えるのでしょうか?

一方では、デザインは、世界の人口の90%の人が本当に必要としている条件を満たしていなければいけません。

デザイナーが、もし90%の人たちが本当に必要としているものを理解するつもりなら、製品をデザインしている対象の人々の暮らしを知るために学ばなければいけません。

いいデザインには思いやりと共感、すなわち、他の人の立場に立ってみる能力が必要です。いいデザインへの1つのカギは、共感と簡単なアイディアです。

方で、簡単なアイディアと共感はこれだけでは、デザインが90%の人たちに実際に受け入れられることを確実にするためには十分ではありません。

90%の人たちは、もう1つの判断基準を持っています。

デザインの単純性を高く評価してくれるかもしれませんし、共感によってうれしく感じるかもしれません。

しかし、デザインそれ自体のこととなると、実際は、たった1つのことだけが、結局は大切なのです。

90%の人たちが、その製品を買う余裕があるのかどうかです。

1人の成功しているデザイナーが言っているように、「1日2ドル未満のかせぎしかない世界の27億の人たちにとっては、手ごろな価格での提供が支配します」



Optional Reading『Designs for Nobody』和訳

誰の役にも立たないデザイン

『誰のためのデザイン?』は日常で使われる発明品を特集しています。こうした発明の品々は、10%しかいないお金持ち向けに販売される高価なデザイナー品とは区別されます。

同じ発明でも、まったく異なる範疇の発明品もあります。こうした発明品はとてもバカげているように思え、これを欲しいと思うような人がこの世の中にいるのを想像するのは難しいものです。「誰の役にも立たないデザイン」と呼んでもいいのかもしれません。

動物の耳を守るモノ

みなさんは長くて、だらりと垂れ下がった耳をしたワンちゃんを飼っていますか? ご飯をあげるときに、食べ物がいつもワンちゃんの耳にくっついたりはしてませんか? もしそうなら、動物の耳を守るモノが必要です。

ジェット推進サーフボード

みなさんが海に出ていて、サメに追いかけられているとしましょう。普通のサーフボードでは、サメのえじきになってしまうことでしょう。でも、ジェット推進サーフボードなら、サメから逃げるのは簡単なことでしょう。しかし、ある理由から、実際にジェット推進サーフボードを作ろうと決めた人は誰もいません。

つるなしメガネを人に磁力でくっつけるシステム

「つる」は、顔の上にメガネを保持するために耳の後ろに回り込んでいる、メガネについている小さな腕です。つるはメガネをかけている人に不快感を与えるかもしれません。このシステムでは頭の両側に粘着性のある磁石をくっつけなければいけません。快適ではないメガネの問題の簡単な解決策は、メガネを調節してもらうことでしょう。この製品を発明した人は、実際は存在しない問題への解決策を考案するのに何年も費やしたのです。

ワサビ火災報知器

日本の科学者グループが世界一ヘンテコな火災報知機を発明したことがあります。大きな警報音を出すのではなく、この火災報知機は、鼻を刺激する粉ワサビのスプレーを放出します。一体誰がこの発明品を必要としているのでしょうか? そうですねぇ、通常の火災報知器がまったく聞こえない、重度の聴覚障害を持つ人はどうでしょうか? もしかしてだけど、「バカな」発明の中には、結局それほどバカげているわけではない発明もあるのかもしれません。