このページではクラウン1/Reading2【Love Potion】の和訳を載せていますが、学校で習う表現と異なる場合がありますので、参考程度に見てください。
【CROWN1】Reading2/Love Potion【和訳】
魔法の惚れ薬
p.158-159
私がまだほんの少女だったころ、祖母は魔女だと気づいた。
そのころ、私は白雪姫や眠れる森の美女のお話を読んでいて、それで魔女について知ったのだ。
祖母はよい話し相手だった。
多くの点で、彼女はいわゆる典型的なおばあちゃんだった。太極拳を習っていて、陶器やキルトを作った。
でも、私をだまして魔女ではないと信じ込ませたいなら、祖母は黒猫を追いだすべきなのだ。
彼女だけがサタンに触ることができる。緑の目がほんとうに恐ろしいあの邪悪な猫に。
それはそうとして、ここ何年も私は学校の帰りにおばあちゃんに会いに立ち寄ったり、悩みをみんな聞いてもらったりするのが習慣になっていた。
私は彼女の秘密を知っていると決して言わなかったし、祖母のほうもなにも言わなかった。
だけど高校1年生のとき、ある問題に出くわした。それを解決するにはちょっとした魔法が必要だったので、祖母に率直に聞こうと思った。
と私は聞いた。
と彼女は言った。
と私は切り出した。
p.160
おばあちゃんはちょっと考えて、寝室へ入っていった。
戻ってくると、私の手に赤い液体の入った小さな瓶を置いた。
と彼女は言った。
とおばあちゃんは言った。
p.161
次の日、私は放課後、スティーヴォを待っていた。
新しいスカートと新しいブラウスを着て。
ドアを開けたが、まだ計画をうまくやり遂げる自信はなかった。
と彼は尋ねた。
と私は時計を見ながら言った。
そしていつの間にか私は最初の一口を飲んでいた。
ちょっとだけ、小さいころに飲んだ薬のような味がした。
と彼は言った。
私はいままでしたことがないような魅惑的な笑みを浮かべ、靴を脱いだ。
と私は言った。
すみに置いておいたホッピングを取って正面玄関から外に出て、しばらく道を飛び跳ねて行ったり来たりした。
スティーヴォが困惑した表情で窓から私を見ているのが見えた。
私が中へ戻ると、彼は
と言った。
p.162
と私は言って、もう一口飲んだ。
それから、髪をとかしはじめ、花瓶から母の生けた花を一輪取って髪にさした。
と彼は、はじめて私を見るかのように言った。
私はそしらぬ顔をして時計を見た。
そして、急がないと彼は帰ってしまうとわかった。
私は最後の一口を飲んで、CD プレーヤーの近くの床にすわった。
スティーヴォは立ち上がった。
突然私は、いまの自分の姿に気づいた。
頭のてっぺんからつま先までドレスアップしているのに靴ははいていなくて、髪は乱れていて、花をさしている私を。
どうしよう、ダメだわ、彼は帰っちゃう、と私は思った。
と私は言った。
ところが彼は、帰るどころか私のほうに寄ってきて、すぐそばにすわった。
と彼は言った。